2012年05月07日

Amazonゲーム買取サービス(まとめ)

2012年5月7日より、Amazonがゲーム買取サービスを開始した。
これまでもブックオフが同種のサービスを提供していたが、さすがはAmazonである。
ヒジョーに画期的なサービスなので、特徴をまとめたい。

スクリーンショット 2012-05-08 2.41.31.png



Amazonによるゲーム買取サービスのポイントは以下の3点である。

ポイント1:買取金額がヤフオク並に高い(個人売買と同レベル)

ゲームソフトを売却する際、もっとも気になるのは買取金額である。
換金が目的なのだから、当然といえば当然だろう。
一般的には、業者買取よりも個人間売買の方が高値で処分できるため、これまで私もヤフオク経由で売却することが多かった。
しかし、Amazonは買取価格からして度肝を抜く。

たとえば、今回わたしが売却したPS Vita用ソフトのGravity Daze。
このソフトの買取金額をAmazonとヤフオクで比較してみよう。
Amazonの買取金額は現時点でのもの。
ヤフオクの買取金額は、オークファンで直近30日の平均金額を調べた。

Amazon 3,423円
ヤフオク 3,674円


このように、金額的にはほとんど差がない。
ヤフオクの平均買取金額には30日前の売買も含まれるので、現時点ではAmazonが逆転している可能性もある(その可能性は低くない)。
つまり、Amazonによるゲーム買取サービスは、「業者買取は個人売買より買値が安い」という常識を取り払う点で、ヒジョーに画期的なのだ。

ただし、Amazonのゲーム買取は、現金ではなくAmazonギフト券での支払いとなる点は、注意が必要である。
Amazonの買取金額が高いのも、最終的にAmazonでの買い物に還流することが前提だ。
この点に着目すると、Amazonによるゲーム買取サービスへの参入は、実に奥が深いのだが、長くなりそうなので詳しくは触れない。
要するにAmazonは、景気が伸び悩む日本で、さらに売上を伸ばす手段を考えたわけだ。ゲームを高値で買い取ってあげるので、もっとAmazonで買い物してください、という算段であろう。Amazon本体の売上を増やすための一つの手段として、これだけのビッグビジネスを立ち上げたのだから恐れ入る。

ポイント2:買取申込時に表示された買取金額が保証される

すでにブックオフなどがゲームソフトのネット買取を実施しているが、どのような査定で買取金額が決定されるのか、利用者としては非常にグレーである。
査定金額に納得がいかなければ返却も可能だが、送料は利用者負担なので、実際には安値でも買い取ってもらうしかない。まさに泣き寝入りだ。

Amazonでは基本的に、買取申込時に表示された買取金額が保証される。
買取金額は品物のコンディションにより2段階で設定されており、買取申込時に利用者がコンディションを自己申告する(コンディションは良または可の2種類が設定されている)。
品物をAmazonが査定し、自己申告どおりのコンディションであれば、申込時に表示した金額で買取りが成立する。
Amazonの買取金額は上記の2段階のみで、それ以外の金額で買い取られることはない。
コンディション「良」と自己申告した場合、そのまま「良」の価格で買い取られるか、査定により「可」の価格となるか、買取キャンセルとするかの三択である。
つまり、買取業者の不透明な査定基準により、勝手に買取金額が削られることはない。
とても公正明白な査定基準なのだ。

Gravity Dazeの場合、コンディションが「良」ならば3,423円、「可」ならば1,349円であった。
買取金額に二倍以上の差をつけているということは、基本的に「良」の金額で買い取るつもりなのだろう。
ちなみに、Amazonの査定基準における「可」とは、付属品に欠品があったり、目立った汚れやキズがある状態のことを意味している。
書籍とは違い、ゲームソフトは汚れやキズが付きにくく、最近では取扱説明書を省略するソフトも多いため、普通にゲームを遊んでいれば、コンディションが「可」の状態にはならないと思われる。
逆に、一定以上のコンディションが期待できるからこそ、Amazonは買取金額を保証できるのだろう。

また、この「買取金額保証」のもう一つ画期的な点は、買取申込時から査定時までの価格下落リスクを、買い手であるAmazonが負うということだ。
Amazonに買取申込をすると、集荷予定日を8日後までの範囲で指定できる。
これまでのネット買取では査定時に買取金額を決定するが、Amazonの場合は買取申込時に決定するため、この8日間において品物の価値が下落するリスクは、Amazonが負っていることとなる。
小さなことのようだが、仮に10万本のゲームソフトを買い取った場合、のべ80万日分の価格下落リスクを書いてであるAmazonが負うということだ。
実際に8日の間にゲームソフトの買取相場が崩れるとは限らないが、Amazonの事業規模を考えると、トータルでは馬鹿にならないリスクとなる。
従来は売り手である利用者がこのリスクを負っていたのだから、非常に画期的と言えるだろう。

ポイント3:集荷はもちろん、返却時の送料も無料である

ブックオフなどでも集荷料金は無料だが、Amazonは査定結果に納得がいかない場合の返却送料も無料である。
従来のネット買取の場合、この送料は利用者負担であったため、査定金額に多少納得がいかなくても、買取キャンセルが難しかった。
上述のとおり、Amazonの買取査定は公正明白であるため、そもそも査定金額に納得がいかないというケース自体が稀だと思われるが、返却送料をAmazon負担とすることにより、買取査定がフェアであることを裏付けている。
もし、利用者の期待を裏切るような査定をすれば、集荷及び返却にかかるコストが全額損失になるからだ。

Amazonの参入により他の買取業者も何らかの対抗策を取らざるをえないだろうが、Amazonを相手に物流コストで競争することは難しい。おそらく、返却送料の無料化だけは追随できないだろう。
送料の完全無料化は、Amazonの事業規模と巨大な流通網、そして、公正な買取査定、これら三点が前提となるからだ。
この手の商売には嫌がらせ(故意にキャンセルを繰り返す等)が付き物であるから、中規模以下の事業者では、送料負担だけで赤字になりかねない。

ずいぶんと長文になったが、流通界の巨人であるAmazonが、ゲーム買取事業への鮮烈な参入を果たした。
Amazon独自のサービス内容は上記のとおりだが、Amazonがもたらしたものを一言で説明するならば、買取業者と利用者との「フェアな関係」を作ったことだ。
ゲーム買取を巡っては、以前からゲームメーカーと中古業者が対立しており、転売対策としてダウンロード販売も商用化されているが、巨人Amazonの参入により、業界の構図に変化を与えるかもしれない。
posted by tkst at 18:32 | Comment(0) | ゲーム | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: